戸建て住宅の寿命とマンションの老朽化
50代で建てる家なので、最低でも私達が死ぬまで、出来れば50年はもってくれると安心です。
そして欲を言えば家を受け継ぐ子ども達にとっても、老後安心できる家であって欲しい。
初期費用が多少かかるとしても建築後100年住み続けられる「長期優良住宅」はとても魅力的です。
でも、いくら長期優良住宅仕様で建てた家でもそのままで100年住めるというわけではないようです。
それなりの維持管理費が必要みたい。
今のマンションにそのまま住み続ける場合の維持費と比べてみました。
長期優良住宅の維持保全計画
申請には「認定長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づいて作成した維持保全計画の提出が必要で、それに則って保全に努めなければならないそうです。
つまり、どんなに長く住み続けられるような住宅を建てても、適切な管理をしなければ長く住み続けることは出来ないということですよね。
マンションの修繕積立金のように資金を準備しておく必要がありそうです。
保全計画の実行は長期優良住宅認定後の義務
長期優良住宅の認定を受けた場合には、維持保全計画に基づいた定期点検・調査・修繕・改良をする必要があります。
さらに点検は10年以内の間隔で30年間に渡り実施することが義務化されます。
保全計画を実行しないとどうなるか
もし、申請したとおりに維持保全計画が実行されていない場合には、認定を行なった所轄行政庁から改善を求められることがあり、従わない場合は認定を取り消されることがあるとのこと。
さらに、「長期優良住宅の認定により受けた優遇措置や補助金は返還を求められることがある」と長期優良住宅の注意事項に明記されています。
我が家では広さの要件が満たせず、長期優良住宅の認定はされませんでしたが、長く住み続けるためのメンテナンスはしっかり行いたいと思います。
ハウスメーカーから提示されるメンテナンス計画表
大手のハウスメーカーでは、打ち合わせの序盤で必ずアフターメンテナンスのシートを作ってくれます。
大抵のメーカーさんでは、築後10年までの点検は無料ですが、15年、20年後の点検時にはそこそこまとまった金額のメンテナンス費用が概算で提示されています。
あるメーカーさんで提示されたのは、
・10年目 バルコニー防水:14万円 防蟻処理:11万円 耐久性診断:3万円 計28万円
・20年目 上記に加え、基礎中性化防止剤塗布:18万円 計46万円
これらは、外壁や屋根、またコーキング剤の耐久性によって変りますが、最長でも25年~30年目にな大規模な修繕は必要みたいです。
効率的な修繕のために建築時に出来ること
我が家がお願いした住宅会社では、定期的なアフターメンテナンスは特に行なっていませんでした。
でも、これまでその住宅会社のお客さんの例から考えると、やはり25年目~30年目くらいには200万円程度は準備が必要とのことでした。
そして屋根の修繕や壁の張替え時は足場を組む費用が発生して高額になるため、一度の足場で両方行なえる方が良いとのアドバイスをいただきました。
なので、我が家では壁のコーキング剤を高耐久のものにしてもらい、屋根の耐久年数に合わせました。
これにより、屋根と壁、一度に修繕が行なえるということになりました。
本当に耐久年数まで問題がなければ、というのが前提ですが。
壁は雨で濡れると自然にキレイになるタイプのものにしてもらいました。
光でキレイになるタイプもありましたが、両隣と裏の家が隣接しているため年中日陰になってしまいます。
高価な割には勿体ないことになりそうなので、やめにしました。
マンションの住宅ローン完済後も続く支払い
そもそも建替えを決断した理由のひとつには、定年が目の前になってきた今、年金暮らしでも無理の無い生活を送れるようにしたいという事がありました。
30代前半で購入した分譲マンションは、実家建替えを考え出した当時、築23年。
定年を迎える前には、と頑張って住宅ローンは完済しましたが、それでも駐車場と管理費、修繕積立金で合計5万円近くものコストが係り続けることが何より心配でした。
車を諦めれば駐車場代の2万円程度は減額できますが、それでも月々3万円。
しかも修繕積立金で修繕されるのはマンションの共用部分ですから、これとは別に部屋の中の設備の老朽化の備えは別に用意しておく必要があります。
また、私達夫婦の終の住まいとしての役目は果たせても、子どもたちに残して「負動産」になってしまわないだろうか?そんな心配も頭をよぎるようになりました。
戸建て長く住むための維持管理費用はマンションの修繕積立金を比べてみた
戸建てに移ってもメンテナンス費用の準備はおろそかには出来ないとわかったので、マンション住まいの場合と比べてどうなるのか、考えてみました。
計算上はマンションの修繕積立金分を貯金に回すだけで、維持管理費は補えることになります。
駐車場・駐輪場代の21200円と管理費の12000円、合計33200円は丸々浮くので、その分をきちんと貯蓄できればキッチンや浴室などの屋内設備のリフォーム費用に充てられそうです。
マンションの場合は室内リフォーム費は別途準備が必要ですから、戸建ての方に軍配があがりました。